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米国リージョナル航空業界へのCOVID-19の影響 - 現状および将来

Posted by Mitsubishi Aircraft Corporation News Team on 2020/04/22 4:01:06

三菱航空機はCOVID-19のリージョナル航空業界への影響を詳細にモニターしています。今回そして今後の記事を通して、ほんの数ヶ月前には想像もできなかったこの混乱が、現在および今後に与える影響について、業界の理解を促進すべく、私たちの見解を共有していきます。

この出来事が商業航空業界全体に影響を及ぼすことは明白ですが、私たちの分析によれば、今はまだほんの初期段階で現在も拡大中の事象であることを考慮しても、リージョナル航空は、航空業界全体と比較して回復力が強いことが示されており、過去の壊滅的出来事においても、リージョナル航空は困難な時期における希望と強さを示しています。

米国の主要ネットワークキャリア4社を調査したところ、4月15日時点で、1月22 日以降、メインラインの運航機数は50%以上削減されており、この削減率はリージョナル機よりも大きくなっています(リージョナル機の削減率は35 %、メインライン機は51 % )。事前に計画されていた退役機分を除くと、リージョナル機の削減率は30 %です。The Air Currentの最近の分析では、この現象が実際に実証されており、主要航空会社は国内線のネットワークのカバー範囲を維持するために、小型のナローボディ機やリージョナル機を重用して行っています。

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私たちは、現時点でCOVID-19の運航への影響が最大規模に達しているとは考えていませんが、この初期データは、過去の傾向と一致しています。2011年9月11日の米国同時多発テロ直後には、リージョナル機はメインライン機よりも相対的に強い回復傾向を見せ、2008年の「世界同時不況」では、米国国内線でのリージョナル機使用率も同様に回復しました。

なぜこのような傾向が起きるのか?という疑問が起こるのは当然です。私たちの仮説は以下の通りです。

  1. 航空会社は、既存の路線を保ちながら、各空港での発着枠も維持したいと考えます。路線の維持が、政府による支援の条件になっている場合もあります。
  2. その状況において、需要が減った環境下では、リージョナル機の方がより需要に見合った座席数を提供することが出来ます。航空会社は、より小型の機体を使うことで、需要崩壊前の運航スケジュールを維持しつつ、より望ましい経済性を手に入れることができるのです。
  3. リージョナル機は、燃料、整備、乗務員などのコストが低く、大型機と比べて運航コストを抑えられるため、航空会社の資金繰りを助けることにもなります。

つまり、航空会社は、リージョナル機の使用により、ネットワークのカバー範囲を維持しつつ、提供座席数の規模を減らすことができるのです。

現時点では評価が難しい要因もあります。例えば、航空会社が路線を維持しようとする動機のうち、どの程度が経済原理からもたらされ、どの程度が政府の資金援助の条件を満たすために行われるのか、等。私たちは、データが増えるにつれて、仮説を洗練していく予定です。しかし、今の段階では、新型コロナウイルスという怪物は、私たちが言及した過去の壊滅的出来事で経験したことを模倣しているようです。

状況は急速に変化し、まだまだ拡大している段階であり、既知の変数と潜在的に未知の変数が多く存在しています。いずれにしても、私たちが確信しているのは、リージョナル航空が、地域社会とグローバル社会の経済社会構造において、極めて重要な役割を果たしているということです。

今後数週間および数ヶ月の間に、オリジナルの分析や業界横断的な知見を提供していきますので、どうぞご期待下さい。リージョナル航空にとって重要なことは、機体メーカー、航空会社、その他のステークホルダーが総力を結集して、リージョナル航空の極めて重要な経済社会資源の再構築に向けた道を築いていくことです。

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